2022年10月7日より公開中の映画「バビロン」 のパンフレット兼ZINEです。
「ケス」(1969)でケン•ローチ監督の助手を務めたフランコ•ロッソが脚本&監督。黒人差別や移民差別を主題に扱った内容ゆえ世界的に公開が見送られていましたが、製作から約40年経った2019年のニューヨークでのプレミア上映を経て、ついに日本でも初公開。
舞台は1980年の南ロンドン。カリブからの移民二世たちがまさに立ち上げてゆく英国産レゲエが真空パックされつつも、主題は黒人差別。正義とは─、そしてそれを貫くこととは─。考えさせられる一作です。聖書や世界政治史や音楽史などの観点から立体的に理解が深まるパンフ兼ZINEです。
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【公式HPより】
マリファナのくすんだ煙霧が、フロアでゆらゆら揺れている─。サウス・ロンドンに住む青年ブルーは、白人たちの度重なる嫌がらせに耐える日々を送りながらも、昼間は整備士として働き、夜は仲間たちと結成したユニット<アイタル・ライオン>のDJとして活動している。この街のどこにも居場所はないが、力強いレゲエのリズムこそが彼らのアイデンティティであり、音楽活動の拠点であるガレージだけがメンバーにとって唯一の“楽園”だった。サウンドシステム競技を勝ち抜き、強敵ジャー・シャカとの決勝戦を前に意気揚々とする彼らだったが、ある日、大切なガレージが何者かによって荒らされ、ブルーはついに怒りを爆発させてしまう……。
圧倒的な人種差別の壁に押し潰されそうになりながらも、音楽に魂のすべてをぶつける若者たちを強烈に描いた幻の傑作『バビロン』。その衝撃的な内容ゆえ、世界的に公開が見送られていたが、製作から40年近く経った2019年にニューヨークでプレミア上映され大きな反響を呼び、ついに我が国でも初公開。主演のブルーに一世を風靡したレゲエ・グループ、アスワドのメンバーだったブリンズリー・フォード。また孤高のレジェンド、ジャー・シャカが本人役で出演しているのも話題の一つだ。ディープなレゲエ・ミュージックに彩られた過酷な青春、リアルに描き出される黒人たちの置かれた容赦ない現実……ブルーたちの悲しみと怒りは、決して過去だけのものではない。1980年のロンドンストリートから40年の時を超え、ラスタカラーを纏ったアイタル・ライオン─『バビロン』がいま現在に向かって咆哮する!
https://babylonfilm2022.jp/